第6回災害被災地ボランティア

2017年8月15日(火)

89日から11日の3日間に亘り、熊本県において、桃山学院の大学生、高校生、中学生によるボランティア活動が行われました。
※ここでは中高生36人による活動を中心に記します。

この活動は東日本大震災による被害を対象としたボランティアから引き継がれたもので、今回は6回目となります。
今年は昨年に引き続き、熊本YMCAを拠点として熊本地震に関するボランティア活動を行いました。

一日目は移動と益城町や橋の崩落現場等の被害状況の確認を行いました。
昨年と比較すると、かなり復興が進んだ印象がありました。
具体的には、昨年は倒壊しかかっている住居などがそのまま放置されてある状況がたくさん見られたのに対し、今年はそのような家屋はほとんど見られず、更地となっていました。


また、東海大学の学生がたくさん住んでいた一帯にある安蘇大橋の崩落現場では、まだまだ地震前の状況に戻るためには長い時間がかかる事が容易に予想できる状況がありました。
熊本に入るまではまだどんな状況になっているか分かっていなかった生徒たちも、更地の数の多さや復興の状況を目の当たりにし、YMCAのスタッフの方(実際に被害を受けられ、現在も不自由をされています。)の解説を聞いて、驚きとともに被害の大きさを想像したり、自分にできることは何か等に思考を巡らせたりしていました。


この日の晩、少し前から熊本に入っていた桃大生によるボランティアの活動報告がありました。
ここに集った学生や生徒は、桃山学院の募集に対し自ら志願して来たメンバーばかりなので、みなその表情は真剣そのもの。
グループワークを通し、地震に対する備えや対策、ボランティア活動をどのように今後に活かしていくか等について互いの考えを深め合うことができました。

二日目と三日目の午前中はボランティア活動本番です!
班毎に必要とされる場所に派遣されていき、それぞれの場所で汗を流しました。
民家の片付けや解体作業のお手伝いは、匂いや粉塵もあり、また炎天下の作業となったので、非常に苛酷な作業となりました。
住民の方々は様々な理由で片付けられなかったり、家に戻れなくなったりされていて、そこに直接的に関わるボランティア活動でした。


また農家の方からの依頼で、トマト収穫作業手伝いというものもありました。
地震によりお手伝いの方が様々な理由でお手伝いに来れなくなったことで、作業の人手が足りずに困っておられたわけです。
ビニールハウスの中の作業は非常に暑く、汗を滝のように流しながらトマトを収穫しました。
他にもJAの作業のお手伝い等、様々な現場で働いた生徒たち。
夜の振り返りの時間でも、各自のボランティアや仕事への思いなどがあふれていて、生徒たちにとって深い意味をもった活動になったことが伺えました。

二日目の晩、語り部の方に地震のときの状況やボランティアをする人達への思いなどを話していただきました。
生徒たちは今日の活動を振り返りつつ、地震の怖さ、人と人との繋がりあいの大切さ、安蘇の方々の温かさを再認識していたように思います。

生徒たちはこの三日間で、自らが一歩踏み出して行ったボランティアで、こんなにもたくさんの方々に感謝してもらえた事を嬉しく思っているようでした。
この夏経験した事は、それぞれの心に深く刻まれて、かけがえのないものになったでしょう。
今回のこのボランティアで得た経験が、生徒たちの普段の生活、そして学校、地域、社会の防災への意識に波及していくことを願っています。

 


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